国際母語の日 

昨日のコメント欄でもちょっと触れましたが…

先週2月21日は国際母語の日でした。

国際母語の日とは…
1999年11月17日にユネスコによって制定された国際記念日です。

言語と文化の多様性、多言語の使用、そしてそれぞれの母語を尊重することを推進することを目的とする。

ということです。

その日ぺいのクラスでは、それぞれの母語で「春が近づいている」と言ってみる、という試みが。

そう、独仏バイリンガルクラスということもあって、ぺいのクラスには100%ドイツ人(とりあえず両親がドイツ人)は6人しかいないんです。

ぺいは「日本語にしたよ。」と言っていたので「イタリア語は他に誰かいたから?」と聞くと「いなかった」
どっちも母語だとは思うんだけど、母語=お母さんの言葉で日本語だけにしたんでしょうかねえ(笑)。



ところで、なぜ2月21日かというと、これは50年以上前のある痛ましい出来事に由来します。

1952年2月21日、当時はまだパキスタンの一部だったバングラデシュのダッカで、ベンガル語を公用語と認めるように求めるデモ隊に、警官が発砲し、4人の死者が出ました。

バングラデシュは独立後、この日をLanguage Movement Dayと定めていました。


現在、世界で話されている言語は7000ほどあると言われていますが、それらの半分は数世代後には消滅しているかもしれないといいます。

多くの言語は、日常のコミュニケーション手段として使われているにもかかわらず、教育や公的な出版物、通信などの場面から疎外されているのが大きな理由のようです。

ユネスコは2008年を「国際言語年」として、この問題を提起し、ひろく活動を調整していく役割を果たす、としています。



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[ 2008/02/29 08:38 ] ことば | TB(0) | CM(9)

多言語の中の子ども 

昨日、子どもたちの日本語がたまーにおかしいことがあると書きましたが、
他にも会話中、言語が混ざるという問題もあります。

前にも書いたことがありますが、うちの子どもたちは、イタリア人の父親と日本人の母親を持ち、そしてフランスで育っていたところ、2年前にいきなりドイツに連れて来られたという、ずーっと日本で生まれ育ってきた私には考えられないような状況で大きくなっています。

だから、幼稚園に行く前はイタリア語と日本語で過ごし、幼稚園以降はフランスの公立校ドイツに来てからはドイツの公立校に通い、どの言語もそこそこ使えるようになっています。

ぺいとるーはドイツ語が分からない中「少しでも楽になるように」とフランス語に力を入れている学校に入れたので、これからもフランス語を続けることになるでしょう。
*いろいろな言葉がわかっていいですね〜、と言われることもしばしばですが、母語はどうなるのか、とかいいことばかりじゃありません。


言葉が混ざる問題に話を戻して…小さいうちから親が混ざらないように習慣づけられればそれにこしたことはないんですが、うちでは2つ3つの言語が混ざってしまっても、直し(せ)ませんでした。

両親からの話しかけはそれぞれの母語だけを使う(1親1言語)というのが望ましいというセオリーがありますが、それも出来なかった。

私は語学が得意というわけじゃないんだけど、何となくその場その場で通じやすい言葉を使ってました。


これは反省点でもあるんですが、これでよかったかなという気もしています。

まず、キチンと分けて日本語だけを使わせようとしても無理がきたと思います。
年のくっついた3人が小さいうちは、それこそ戦場でしたから、それぞれにいちいち対応していられなかったしね。

でもそのかわり、子どもたち、言葉の海の中で自由に泳げてはいたかな、と。

一番怖いのは、ある言語を嫌いになってしまう、または話すこと自体が嫌いになってしまうことでしたから、ともあれ、思ったことを嬉しそうにしゃべっている姿を見るのは楽しかった。

ちょうどその頃、同じような環境で成人したお子さんたちがいる、ある大先輩が「うちでは混ぜこぜでもいいから、自由に使わせてたの。言葉って道具じゃなくて本人だから。」と言ってました。
そのお子さんたちは、みなちゃんと分けて使えるようになってましたから、勇気づけられました。

もちろん、これが正しいというわけじゃないですよ。
ただ、よくも悪くも、この人に出会ってこの話を聞いたというのもなにかの「縁」だと思って(笑)。

ま、こうやっていろいろな人を見て、気づかされ、勇気づけられてやってこれたのはすごく幸せだと思うんです。
私も、こうやって誰かの力になってあげられたらいいな、と思います。




このように言葉に関してはあまり目標や方針を持たずにやってきてしまいましたが、ひとつだけ気をつけたことがあります。
これは、言葉に限らず、子育て一般にも言えることだと思いますが…。

それは、住んでいるところのいいところを見つけること=なるべく好きになってみること

実は私、フランスに引っ越してしばらくは「いやだな〜。」とばかり思っていました。
ふぇも慣れない環境で仕事、家のこと、各種手続き(これがまた進まない)に負われていたせいもあるけどフランス(人)嫌いの傾向があって。

そのうち、やっとしゃべり始めたぺいが「フランス人はーもー!」と言ったのです。

そこで、これじゃいけないんじゃないか、とハッと気がつきました。

ここは子どもたちにとって、育っていく場所、思い出がいっぱい出来る場所、そして将来、ふるさと(の1つ)となる場所です。
それを、親の都合やコンディションでつぶしてしまってはいけないと。

でも、そう思ったら不思議なことに、だんだん親しみがわくようになってきました(調子いいなあ)。
しばらくすると、ぺいもフランス語をすらすら話し出し、ぼくの国と思うようになったようで。

今でも、フランスでの腹の立つことは昨日のことのように思い出すし(笑)、愚痴を言ってる人には「わかるわ〜。どうしようもないね、まったく。」とか言ってますが、でも、たぶんフランスに無関係な人が「イヤな国よね、フランスって。」と言ったら、「んー、でもね、いいとこもあるわよ。」と言いたくなるんじゃないかな。

ドイツとは、怒濤の育児が一段落したせいもあるけど、いいペースでお友達になれてる気が。
ブログのタイトルもこんな願いから来ています。


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[ 2008/02/08 17:40 ] ことば | TB(0) | CM(16)

デプラってなあに? 

実家に電話していると、おーちがそばで「うちもデプラにすればいいのに」と。

は? Depla? Depra?

新しい通話形態かな。それにしてもどうしておーちが知ってるんだ?

不思議に思っていると、
「ザーナとニータ(友達)のところもあるし、日本のおうちにもあるでしょ?」

あー、なんだー。手ブラ(受話器がスピーカーになってくれるアレです)のことね〜。

くっくっく。意味が分からずデプラと覚えちゃってたんですね。



そして午後。リビングの窓から顔を出していたるーが
「およめいりだから虹が来るよ!」

外は、日が差しているのに、雨がパラパラ
「狐の嫁入りだから、このあと虹が出るかも」と言いたかったのね。


3人とも、日本語はまず問題なく使えるんですが、たまにこうやってヘンテコになっちゃうことがあるんですよね〜。



中でも、なかなか直らないのが「行く」と「来る」の使い方。
例えば、相手先に出向かう場合、日本語では「今、行くね〜。」というところが「今、来るね〜。」になっちゃう。

何故かというと、3人の分かる日本語以外の言語すべてで、相手先に出向くときも「来る」を使うからです。

他のお子さんたちにも多いようで、お母さんたちと話をしていると「うちもうちも!」ということがよくあるんですよ。



それから、もう1つ。
「服を着る」「靴を履く」が「服を入れる」「靴を入れる」になることが。

着る、履くはイタリア語だとmettere、フランス語だとmettreですが、これは、他に「置く」「入れる」という意味があり、「そこに置いてね。」とか「ここに入れてくれる?」など、ひんぱんに使われるため、そちらに引きずられてしまうんですね。
最近は、やっと直ったけどこれも大変でした。


長くなっちゃったので、子どもの言葉については明日に続きまーす。


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[ 2008/02/07 09:43 ] ことば | TB(0) | CM(9)

さにょーやな?! 

おーち、いまだに週に一度、泳ぎが苦手な子どもたちのための水泳教室(市の運営・無料)に行ってます。(過去記事はこちら

なんかね〜、ドイツでは小さいうちに泳ぎを教えるのは親のつとめって感じなんでしょうか、ほとんどの子が小学校に上がる前に泳げるようになってるみたいですね。

というのは、この水泳教室に参加している全員が「外国人」なんですよ。
特にヨーロッパ以外の子がほとんど…。

市の予算で開いてくれているんで、何だか申し訳ないような気が…(汗)。


ま、それは置いておいて、この水泳教室にはおーちの仲良しさんニータとザーナ(双子ちゃん。ドイツで生まれるも出身はアルバニア)も参加しています。

2人のお母さんは仕事を持っているため、私はプールへの送り迎えを頼まれています。
車の運転ができれば、ビョーンと一瞬で到着なんですが…みんなで片道30分の道のりを歩いてます。ごめんよ〜。

この2人、なかなかおもしろくて、道中、なんだかんだいろいろな話をしてくれます。
もちろん、私はドイツ語が苦手なので、どんなジャンルの話か、ぐらいしか分からないんですが、「へえ!」とか「そうね〜。」とか相づちを打ってます。

ほんとはわかるまで聞くのがいいんだろうけど、放牧しながら歩道からそれないように歩かせたり、車や自転車に気を配ったりしてると、難しくてですね…。で、適当に返事。


だいたいは、こっちが分かってないのを知っていても、とりあえず自分の話したいことをペラペラしてれば満足らしいんですが、たまに「分かってるの〜?」と厳しい質問が来ることもあります。
そうすると、おーちが呼ばれて通訳したりするわけです。

でも、最近は、子供心に「いやまったくダメだな〜。」とか「こりゃ気の毒だなあ」と思っているのか、なんと!日本語を少し覚えてくれたようなんです。

学校に迎えに行くと「こんにちはー!」「げんきですかっ?」とか言って寄ってきます。

発音はほぼ完璧!

このあいだは話の途中で「わかった?」と日本語で聞かれて、ビックリしました。

ところが…

なぜか「さようなら」だけはどうしても覚えられない&発音できないらしいんです。

いつも「さにょーやな?!」になっちゃう。



外国語って、母語との関連もあるのか「覚えられないツボ」みたいなものがありますよね。

私はドイツ語のEmpfehlung(エンプフェールング=推薦)という言葉がなぜか覚えられず、毎回子どもに「ママがいつも忘れちゃうアレ、何だっけ?」と聞いてました。
思うに、単語の半ばの「h」が記憶の妨げになっている(?)んじゃないかな。

あと、発音で苦労したのは、イタリア語のPenne all'arrabbiata(ペンネアッラッラッビアータ)
*苦労したわりに、食べたことない。

日本ではペンネ・アラビアータですむので、いいですね。



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[ 2008/01/30 17:21 ] ことば | TB(0) | CM(9)

名前の呼ばれ方 

近年の「名付けランキングベスト10」を見ると、日本って名付けに関してはすごーく自由な国の一つだなあ、と思います。

ヨーロッパやアメリカなどは、例外はあるものの、だいたいはキリスト教の聖人の名前からとることが多いですから、意外と種類は少ないんですよね。

とはいえ、
トーマス=トーマ=トマーゾ
ヨハン=ジョバンニ=ジャン=ジョアン
ヤコブ=ジャック=ジャコモ=ジェームス


など、同じ聖人でも国や地域によって呼び方のバリエーションがいろいろあります。

さらに、アルファベットの表記や発音も言語によって微妙に違いますから、
(日本人だけでなく)欧米人ですら、欧米のどこに行っても正しく名前を呼んでもらえるとは限らない。

という事態が起きるわけです。


長男のぺい
ぺいは日本名からとったニックネームですが、ドイツの学校ではイタリア名を使っています。
Gia(じゃ)の音で始まる名前なんですが、ドイツでは当然「ぎゃ」と読まれてしまいます。
それはちょっとイヤだなあ、と息子は名前の呼び方について、説明したんだそうです。

が!なんと、ドイツ語には本来「じゃ」という発音がないようで、「ちゃ」になってしまうことが多いんですって!

だったら、ギャでもチャでも同じだと半ば諦めてましたが、なんと最近(なんと、が多いですね)みんな、ジャ◯◯と正しく読んでくれるようになったんだそうです。

それもそのはず、ぺいのクラスは独仏のバイリンガルクラスということで、フランス語に力を入れているから。
そう!フランス語にはJaponのJa(じゃ)という発音があるので学習したのでしょう。
めでたしめでたし。

一方、長男の日本名のほうはこちらでは使われませんが、こちらは「ほ」のつく名前です。

ドイツ語には「はひふへほ」の発音があるので問題なしですが、フランス語やイタリア語では「h」は存在しますが、発音はされないので、「お」と発音され、これまた変てこりんになります。

ひろこさん→いろこさんなど、「h」のつく名前の方は、みな遭遇する問題だと思います。

余談ですが「ち」という音は日本ではヘボン式表記で「chi」としますが、これはフランスでは「し」、イタリアでは「き」と読まれます。
例えばイタリアでは「HITACHI」は「いたき」と読まれる危険性があります(今はみんなひたちって知ってると思うけど)


忘れられない例がもう一つ。
リヨンに住んでいたころの友人のご主人「はるひこさん」
「h」が2つもあり、しかも評判の至極悪い「r」まで入り、しかもフランス人には見慣れない「k」まで入ってますから大変。

フランス語のレッスンでは、先生がどうしても名前を正しく発音できず「あり"こぅ」(←すごく無理のある表記ですが、こう聞こえる)と呼ばれ、それが仏語における「いんげん豆」によく似た発音になるため、先生も方針を変えて、一人だけ「ムッシュー」と呼ばれることになったんだそうです。
涙なしには語れません。


さて、このように正しく名前を呼んでもらうことに苦労している方がいるわけですが、実は私の名前は、ハンドルネームのという字の入った、シンプルな名前なので、どこに行ってもまず間違われることなく、正しく発音されます。
でもひとつ困ったことは、ドイツでは「おかあさん」の呼称でもあるということ。

学校でまわりに集まってきた娘の友達たちに名前を連呼されると、なんだかとんでもない子だくさんのように見えるんじゃないか、と心配です(笑)。

が、もっと困ったことにフランスではなんと「おばあちゃん」の呼称なんです!
夫が街で私の名前を呼ぶと、女性から不思議+鋭い視線を向けられることが多々ありました(奥さんをばあさん呼ばわりするやつに見えるんでしょうか)




というように、とっても名前って難しいんですよね。

もし、お子さんにに世界で通用する覚えてもらいやすい名前を真剣に完璧に考えたい方は、心してかかってください(笑)。


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[ 2008/01/24 16:03 ] ことば | TB(0) | CM(13)