ゴッホ美術館 

本当は、美術館は「国立美術館」にしぼって、あとは街を見て回ったり、風車を見に行こうという計画だったのですが、お天気は回復せず雨模様。
足の具合もいまいちなので、予定変更して「ゴッホ美術館」にも行っちゃおうということに。

ゴッホ美術館は、国立美術館のすぐ近くにあります。

窓口でチケットを購入しましたが、ほとんど待たずに(前に5人ほど並んでいただけ)すみました。
気候のいい時は、かなり並ぶそうですよ。
美術館巡りをメインにアムステルダムを訪れる場合は、この時期が狙い目かもしれませんね。

こちらは18歳以上が大人料金(17ユーロ)です。
無料の解説アプリはないので、5ユーロでオーディオガイドを借りました。

いやあ、国立美術館もですが、こちらのゴッホ美術館も圧巻でした。
代表作や習作のほか、37年の生涯に40前後(諸説あるようです)の自画像を描いたゴッホですが、そのうちの13枚を見ることができます。

美術館全体に、ゴッホへの愛情が感じられるというか、「身内」の感覚にも似た親密な空気が流れているというか。

これまで、私にとってゴッホは、好き嫌いの前に「よくわからない」というのが正直な印象でした。

今回、イヤホンガイドで解説を聞きながら、絵に向き合ってみると、「そうか」とストンと落ちるような感覚になることもあり、なんというか、絵と仲良しになれたような気がしました。
こちらで理解しようと歩み寄らないと、心を開いてくれない絵なのだな、と。


そして、ある絵に遭遇します。

「花咲くアーモンドの枝」 ←クリックでゴッホ美術館の掲載ページへ

見た瞬間、「これ、好きだな」と思いました。
ネットで見ることができるどの写真とも違った、吸い込まれるような素敵なブルーでした。
これまでのゴッホのイメージとは違って、優しく晴れやかな空気が漂っていました。

ゴッホは、その激しい気性からか、世間に受け入れられず、両親(父親は牧師だった)からも疎まれていると感じながら生きていたことが手紙からわかります。
画家として生きていくことを決意するも、生前に売れた絵はたったの一枚だったそうです。

そんな中、唯一、彼の、そして彼の絵の理解者だったのが、弟のテオでした。

ゴッホは生涯結婚することはありませんでしたが、テオはヨハンナという女性と結婚します。
そして、ヨハンナのおめでたがわかります。

ゴッホは、心から喜び、祝福し、「生まれてくるこどもの寝室に飾るように」と、この「花咲くアーモンドの枝」を描いて贈りました。
この時代、ゴッホは独特の線や点を使った激しい筆致で絵を描いていますが、この絵は、穏やかで一点の曇りもない愛と喜びに溢れているような気がします。

ところが、この絵を描いた半年後、ゴッホは自ら命を絶ってしまいます。

弟夫婦に生まれたこどもは男の子で、ゴッホと同じ「フィンセント」と名付けられました。

喜びもつかの間、テオも病気でこの世を去ってしまいます。
(フィンセントとテオは隣同士のお墓で眠っています)

残されたヨハンナは、その後、夫の意志を継ぎ、自らも敬愛していたゴッホの絵の展覧会を開いたり、手紙を本にまとめたりして、世に送り出し、現在の評価につながる道筋を作りました。

そして、ゴッホが「花咲くアーモンドの枝」を贈った、二代目フィンセントは、このゴッホ美術館の創立者となりました。
現在は、四代目のフィンセント・ファン・ゴッホさんが、館長を務められているそうです。(なんかジーンとくる)

本当は、この絵を見たあと、もう一度、最初に戻って絵を見直したかったんですが、もう入館してから5時間以上経過していて、その日のうちにハイデルベルクへ戻る予定にしていたので(というか、お腹もすいたし)、引き上げました。

またいつか、訪れたいと思います。

 
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[ 2016/01/15 16:37 ] おでかけ | TB(0) | CM(3)

こんばんは! 麻さん

折角の旅行で足を捻挫され災難でしたね。
ゴッホと言えば、自分で切り落とした耳の自画像や
糸杉などの強烈な色使いの絵を思い浮かべます。
「花咲くアーモンドの枝」の絵初めて見ました。
他の作品とタッチが全然違いますね。

ゴッと弟のエピソード これまた初めて知りました。

昨日の礼拝で牧師さんがゴッホの事に触れました。
彼は牧師になったようですが、激しい気性で
他人と折り合わず辞めてしまい画家になったようです。
生前は認められず失意の内に亡くなったんですね。

弟の奥さんであるヨハンナさのお蔭で評価されるようになったんですね。
5時間も絵を見ていらっしゃたんですか 
本当に絵画大好きなんですね。至福の時間でしたね。
[ 2016/01/18 13:44 ] [ 編集 ]

麻さん、今年もどうぞよろしくです!(今更感)
お怪我、大変でしたね。

さて、オランダ美術館めぐり、羨ましいです。
ゴッホの弟さんのエピソード、ええ話ですねえ。

かれこれ10年くらい前、近場の美術館でゴッホ展があって観に行きました。
地方の小さい美術館にしてはビッグネーム(?)の展覧会だったので、これは絶対観とかないとということで。

でも本場ゴッホ美術館にも、いつか行ってみたいものですなあ・・・(溜息)
[ 2016/01/18 15:46 ] [ 編集 ]

v-22 花咲かじいさん
こんばんは!
ゴッホは彼なりの信仰があったようですね。それを伝える手段として、牧師ではなく、画家としての道を選んだのでしょうね。
今まで「なかなか理解しがたい異端の人」と感じていましたが、もしかしたらどの人の中にも「ゴッホ的な」一面が存在するんじゃないかな、と思えてきます。
実は私、絵はそれほど好きなほうではないんですよ。でも椅子に座ってのんびりしたりして美術館という空間で心地よくいられることがわかりました。笑

v-22 えべさん
今回、弟夫婦の存在とその逸話を知って、なんだか救われた気がしました。
ゴッホ美術館、記事にも書きましたが、独特な親密な雰囲気があり、濃かったです。
機会があったら、ぜひアムステルダムへ!
[ 2016/01/18 17:39 ] [ 編集 ]

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