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ヴァーサ号博物館@🇸🇪 

さて、ヘルシンキと同じく23年ぶりのストックホルム🇸🇪。

今回は6時間ちょっとの滞在。できることは限られます。
ということで、迷った末に「ヴァーサ号博物館」に行くことにしました。

ヴァーサ号、ご存知ですか? 
私は、聞いたことはあるものの 「むかーしの大きな船で、出航してすぐに沈没したやつ」ぐらいのざっくりした(ざっくりすぎだろう)知識しかなく、しかも、イメージとしては芦ノ湖の遊覧船みたいなのしか思い浮かばず……


が! 行ってみてびっくりー!😮
巨大。
博物館に入るやいなや、目の前にバーンと現れるので、まさに衝撃的!
ぞわわわわ、と鳥肌が

190812 vasa1

これは船尾側から撮ったものですが、全体像は大きすぎて撮れません。
写真の右端に見えるギャラリーにいる人々と比べるとどれだけ大きいかがわかると思います。

船首側から。
190812 vasa2

船首です。
190812 vasa3



ここでヴァーサ号について少し解説しますね。

この船は、バルト海での覇権争いが激化する17世紀にスウェーデン海軍の軍艦として建造されました。
1626年から2年がかりで、男女400人ほどが従事したそうです。

そして1628年8月10日、いよいよ初航海を迎えます。
日本は江戸時代だよね、と、調べてみたら、徳川家光の代。なんと「寛永江戸地震」があった日でした。

軍艦とはいえ、グスタフ2世アドルフ王の命によって作られた船は、細部まで装飾が施された壮麗なもので、穏やかな夏の日、大勢の民衆が岸壁で見守る中、すべての大砲(たしか60以上)から礼砲を鳴らして、華々しく出航!🎉

が!
なんと!沖合1kmちょっとのところで横風を受け、あっけなく沈没!😱

その後、大砲や船内の装飾品などは30年あまりかけて回収されましたが、船体の引き上げは困難を極め、長い間、海底に沈んだままとなりました。

やっとの事で引き上げられて、ヴァーサ号が再びその姿を現したのは、沈没から333年後の1961年!
驚くことに、ほぼ木造の船体の98%は原型を留めていたそうです。

もういろいろすごすぎて……


素朴な疑問その1
でも、どうしてそんなに簡単に沈んでしまったの? と、思いますよね?

この船は国王の命により作られました。
よって、王の意向を全て取り入れ、豪華で細密な装飾が施され、なおかつ敵にうち勝つための数多くの大砲も装備され……それが命取りに。

当時はすでに設計上の理論的計算というのもあったにもかかわらず、従来の経験に基づく方式で建造されたそうです。そのため、大砲を載せた船上部が重くなりすぎて、ちょっとした横風でバランスを崩してしまった、とされています。
現在の設計理論に照らすと、重量に対して船幅が狭すぎるそうです。

さらに、初出航のための礼砲を鳴らすため、両脇のすべての砲門が開いていたことも災いしました。船が傾いた時、そこから大量の水が船内に流入したのです。

ほら、こんなにずらっと砲門が。
190812 vasa4

ちなみに砲門が開くと、こんなふうにライオンの彫刻が現れるという意匠です。 ボケボケですが
190812 vasa5



素朴な疑問その2
こんな「王の面目丸つぶれ」的な大事故を起こした責任者、その後、どんな目にあったのか……😰 心配じゃないですか?

まず、設計したヘンリック・ヒベルツゾン氏は、なんと船の完成の前に亡くなっています。
そして、船長のハンソン氏が、沈没の大きな原因である「砲門を開けての航行」の責任を問われ、告訴されました。

が、当時は砲門を開けての航行が通例であったことと、礼砲を鳴らすために開けなければならなかったことにより、無罪となります。

疑問1にも関係することですが、実は、初航行の前に横揺れのテストも行われていました。
30人の船員が同時に船幅の端から端まで移動する、という 「え、それでいいの?」な方法ですが、そのテストは船が大きく揺れて危険になったため、途中で中止になったとされています。=じゃ危ないんじゃん、ですよね。

にもかかわらず、なぜ海軍の提督クラース・フレミングは予定通りの初航行にゴーサインを出したのか…

はい、それは国王の強い要望を汲んだからだ、としか思えないわけです。 ←なんか国王のせい?

というわけで、結局、罰せられた人はいませんでした。
30人以上の犠牲者の出た悲しい事故ですが、少なくともここで罪を着せられる人が出なかったというのは、少し救われる気がします。


素朴な疑問その3
なぜ船体は300年以上を経てほぼ完全な姿で残っていたのでしょうか?

理由として、内海であるバルト海のこの海域は、
1)潮の流れが特に緩やかで
2)塩分濃度も低く
3)木材に穴を開ける「フナクイムシ」(二枚貝の総称のようです)が生息していなかった
という3つが考えられるそうです。


長くなってしまいましたが、最後にもうひとつ。
この船、当時は鮮やかに彩色されていました。

たとえば、船尾の この部分は
190812 vasa6

こんな感じだったと推測されています。
190812 vasa7

んー 🤔 個人的には色がないほうが好みかもー。

まだまだいろいろありますが、このへんでやめておきます。笑
ストックホルムへ行かれる方は、ぜひどうぞ!おすすめです。

「ヴァーサ号博物館」


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[ 2019/09/12 16:09 ] おでかけ | コメント(6)

家族揃っての旅、ワイワイ楽しそうですね。
バイキングラインは、
航海するショッピングセンターみたいで、
乗ってみたくなりました。
ヴァーサ号は軍艦なのに派手過ぎ!
でも船としての機能を果たせないまま沈んでしまったなんて、
芸術品として陽の目を見れたから良かったものの、
なんだか気の毒です。




[ 2019/09/13 21:30 ] [ 編集 ]

こんにちは! 麻さん

江戸時代初期にこんな巨大で豪華な軍船が建造されていたなんて驚きました。国王の意向に逆らえず実用性より豪華さを優先する羽目になり沈没したんですね。300年以上経ってからの引き上げにもかかわらず、保存状態も良かったのは、諸条件が良かったお陰なんですね。
実物を見たくなりました。
[ 2019/09/14 05:10 ] [ 編集 ]

v-22 pcommeparisさん
まああーでもないこーでもないで別行動の時間があったりしましたが、いい旅でした。笑
バイキングラインも悪くないですが、もう一つのシリヤラインのほうが評判いいかもしれません。^^
ヴァーサ号、形が残ったのは僥倖としか言えないですが、そばで見ると「執念」のような気もしてきます。海にいる姿を見たいものです。
[ 2019/09/14 18:14 ] [ 編集 ]

v-22 花咲じいさんさん
本当に圧倒されます。展示もすばらしく(館内wifiでガイドサイトに繋がります。日本語もあります)おすすめの博物館です。
[ 2019/09/14 18:17 ] [ 編集 ]

こんにちはv-288

先日テレビの世界ふしぎ発見でヴァーサ号のこととかスウェーデンのことをやっていました。
録画しておいたものを昨日見たばかりなので、私個人ではすごくタイムリーです。

スウェーデンは、小説の『ミレニアム』シリーズが大好きなのであこがれの地です。
[ 2019/09/15 02:31 ] [ 編集 ]

v-22 ウーロンパンダさん
そうでしたか!やっぱり世界ふしぎ発見に出そうな感じがします。
「ミレニアム」は知りませんでしたが、ミステリー小説なんですね。書評にも「北欧好きにもおすすめ」とありました😊
[ 2019/09/15 21:03 ] [ 編集 ]

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